無形固定資産・ソフトウェア
►無形固定資産・ソフトウェアについて
1. 無形固定資産は、当該資産の有効期間にわたり、一定の減価償却の方法によって、その取得原価を各事業年度に配分しなければいけません。
2. 無形固定資産は、当該資産の取得のために支出した金額から減価償却累計額を控除した価額をもって貸借対照表価額とします。
3. ソフトウェアとは、コンピュータを機能させるように指令を組み合わせて表現したプログラム等のことです。
4. 研究開発費には、人件費・原材料費・固定資産の減価償却費および間接費の配賦額等、研究開発のために費消されたすべての原価が含まれます。
5. 研究開発費は、すべて発生時に費用として処理しなければいけません。なお、ソフトウェア制作費のうち、研究開発に該当する部分も研究開発費として費用処理します。
6. 市場販売目的のソフトウェアおよび自社利用のソフトウェアを資産として計上する場合には、無形固定資産の区分に計上しなければいけません。
►無形固定資産の分類
| 法律上の権利 | 鉱業権・特許権・商標権・借地権など |
| 経済的事実上の財産 | のれん |
►無形固定資産の評価
| 取得原価 | 有形固定資産と同様の方法で決定します。 |
| 償却 | 残存価額はゼロ、定額法により行います。 |
►ソフトウェア制作費の会計処理
ソフトウェア制作費は、以下の3つに区別した上で会計処理をします。
受注制作の ソフトウェア | 請負工事の会計処理に準じて処理します。 |
市場販売目的の ソフトウェア | 研究開発費に該当する部分を除き、資産 として計上します。ただし、製品マスター の機能維持に要した費用は、資産として 計上してはいけません。 |
自社利用の ソフトウェア | ソフトウェアを用いて外部へ業務処理等 のサービスを提供する契約が締結されて いる場合のように、その提供により将来 の収益獲得が確実であると認められる場 合には、適正な原価を集計した上で、当 該ソフトウェアの制作費を資産として計上 します。社内利用のソフトウェアは、完成 品を購入した場合のように、その利用に より将来の収益獲得または費用削減が 確実であると認められる場合には、当該 ソフトウェアの取得に要した費用を資産と して計上します。機械装置等に組み込ま れているソフトウェアは、当該機械装置等 に含めて処理します。 |
►ソフトウェアの減価償却
無形固定資産として計上したソフトウェアの取得原価は、当該ソフトウェアの性格に応じて、見込販売数量に基づく償却方法その他合理的な方法により償却します。ただし、毎期の償却額は、残存有効期間に基づく均等配分額を下回ってはいけません。
自社利用のソフトウェアについては定額法が合理的です。
►計算方法
各年度の減価償却費は、次のいずれか大きい額を計上します。
1. ソフトウェアの未償却残高×各年度の実績販売数量÷(各年度の実績販売数量+各年度末の見込販売数量)
2. ソフトウェアの未償却残高÷残存有効期間
►例題
無形固定資産に計上された市場販売目的のソフトウェア制作費について、以下の資料を基に、問1.見込販売量に基づいて減価償却を行う場合、問2.見込収益に基づいて減価償却を行う場合の各年度の減価償却費を計算しなさい。
<資料>
1. 無形固定資産に計上されたソフトウェア制作費は18.360.000円であった。
2. ソフトウェアの見込有効期間は3年である。
3. 販売開始時の販売見込量および見込収益は以下のとおりである。
見込販売数量 | 見込販売単価 | 見込収益 | |
初年度 | 4.200個 | 1.200円 | 5.040.000円 |
2年度 | 3.200個 | 1.100円 | 3.520.000円 |
3年度 | 4.600個 | 800円 | 3.680.000円 |
4. 各年度とも販売開始時の見込販売量および見込収益どおり販売が行なわれた。
►解答
問1.
初年度=6.426.000円
2年度=5.967.000円
3年度=5.967.000円
問2.
初年度=7.560.000円
2年度=5.400.000円
3年度=5.400.000円